料理人1年目の挫折

料理人を始めてから一年間見習いとして仕事をした感想を自分なりに書いていこうと思います。

 

おそらくこの記事を読んでくれてる方の中には、今後料理人を目指そうと思っている方や、もうすでに専門学校に通っていて将来飲食業界へ就職することが不安な方もいらっしゃると思います、この記事を読んで今後の参考にしていただけたら幸いです。

 

 

本題の前に私の経歴から。 

私は、私立の高校を卒業してそのまま東京にある服部栄養専門学校という学校に2年間通い、今のレストランに就職することになりました。<現在は3年目です>

 

まず初めに、、

専門学校の料理と、飲食店の料理は全くの別物です。

 

お恥ずかしいことに私は、毎日のように授業で料理を作っているうちに人よりも料理ができる気になっていました。

 

レストランに就職したら料理長に自分の料理を褒めてもらい、ハイスピードで昇格して、速攻独立して大金持ちになってやる!!

入社前は、ほんとにそんな気持ちだったことを今でも覚えています。(笑)

 

私は、それからしばらくして入社し、少しずつ職場の環境にも慣れてきて、

よっし、そろそろ自分の料理を先輩たちに見せつけてやるか!!なんて思っていたんですが。

 

現実はそんなに甘くはありませんでした(笑)

 

 

まず、職場に慣れてきてからというもの先輩からの指示(雑務)が多くなる一方で肝心な料理ができないんです。

 

玉ねぎ、にんじん、ジャガイモの皮むき、フォンをパッセするように頼まれたり、言い出したらキリがありません、、、

 

毎日毎日毎日毎日、朝から晩まで押し付けられた雑務ばっかで肝心な料理はやらせてくれない、、

その当時は本気でやめてやろうと思っていました。

 

やめようと思いながらも嫌々続けていくうちに、あれ??自分玉ねぎの皮剥くの少し早くなってないか??玉ねぎのみじん切りってこんな簡単だっけ??

 

そんな風に思えるようになってきました、やってくうちに気づいたら今まで1日かけていた仕事が半日で終わるようになってました。

 

半日で仕事を終わらせれるようになってから先輩に少しづつですが料理をやらしてもらえる機会が増えていきました。

 

そんなある日やっと賄いを作る許可が下りました。

 

先輩と一緒に賄いを作れと言われ、これでやっと自分の味をわかってもらえると内心めっちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。

 

先輩の下について、賄いを作り始めました。

もう一度言いますが僕は専門学校で学んでいて料理は人よりもできると思っているんです!

 

はい、ここで初めての挫折です

 

うちのレストランでは賄いを作る時間がおおよそ1時間30分ほど設けられていて、その間に約80人前の賄いを作らなければいけないのです。

すると、先輩から鬼のスピードで指示が飛んできました(笑)

 

今まで習ってきた専門学校のゆっくり丁寧に少量作りましょー、みたいな呑気なことは言ってられず、とりあえずがむしゃらに味噌汁つくって、ごはん炊いて、サラダ作って、、、本気で頑張ってもそれが精一杯でした。

 

ここで疑問が生まれました。

 

あれ??いつも、先輩達一人ですがすがしい顔して料理作ってるよな??

味見とか言って、しっかり飯食いながら作ってるよな?

なんでそんな余裕があるんだ?

そう思ったら、今までの専門学校のあの自信は一体何なんだ?

 

もうね、完全に心ズタズタにされましたw

 

それ以降は、今までの余計なプライドなどは捨ててスピードを上げるため無我夢中で仕事をするように意識しました。 

 

沢山数をこなすようになり、あんなにしんどかった賄いもいつの間にか一人で作れるようになりました(笑)

 

 

半年ほどたち仕事に慣れてきたころから口うるさい上司に些細なことで怒鳴られる回数が徐々に増えていきました。

 

毎日毎日、朝から晩まで怒られるそんな日もあり、怒られてることにイライラして反抗的な態度ばっかとっていました、、(笑)

 

しかし、何度も怒られているうちにその人がなんでおこっているのか、一体なにを考えてるのか、私にどうして欲しいのかがうっすらとわかるようになって行きました。

 

分かってくると自分の料理に対する意識が変わっていき怒られる回数も減り、その人から色々なことを学べるようになり、前までは些細な事と思っていたことも、実はとても重要で省いたり、適当にやったりしてはいけないことだと思えるようになったんです。

 

なので、怒られ続けてる方がいましたらそれは、その人が自分のことを変えようとしてくれてるからです。

それに対してイライラしてしまう人がいたらそれは、その人の意識のレベルに自分が達していないからです。

 

☝さえ理解できるようになればいつかその状況から抜け出せますので必死に耐えて頑張ってください!

~これから料理人になろうとしている人たちへ~

 

 今思えば、最初の方の雑務も料理の基礎として本当に大切なことでした。

なので、こんなつまらない雑務ばっかやってないで他の仕事もしたい。と思っても踏ん張ればいつか自分のものになって帰ってきます。

 そして、今後やってくるであろう賄い作成、これは店舗によって作る量はまちまちですが、どんな量でもうまいもんを作ることを意識し続ければ気が付いた時には作れるようになってます!これホントです!

ちなみに賄いで気に入られると色々好都合なんで、みなさんが一番最初に本気をだすべきところだと思ってます!

 それと、怖い先輩、上司なんて飲食やってる限りどこにだっています!なのでそれを理由に違う飲食店に移動してもまた同じことの繰り返しになるので意味がありません。

耐えて、なぜ怒られているか?を必死に理解しに行きましょう。

 

それでは、、お互い頑張りましょ!